【168】トルコウィークリー No.56 2017年2月24日

トルコ中銀の外貨準備高は過去5年間で最低レベルに低下していることが分かった。2月10日に930億ドル(約10兆円)であった外貨準備高は2月17日には900億ドルを下回った。トルコリラは足元で対ドルや対円で強い動きをしているが、その原因もトルコ中銀のこの動きにある。1月に入ってからトルコリラは急落したのでトルコ中銀は外貨準備高を使ってこの急落を止めた。その代わり外貨準備高は大きく減るということが起きている。

政府としては4月16日に行われる国民投票までトルコリラの急落がもっとも望ましくないシナリオである。そのため、政府からトルコ中銀に対する圧力は半端ないと予想される。エルドアンが今週サウジアラビアを訪問したが、原油価格の上昇で再び潤うと予想されるオイルマネーをトルコに引き付けたいのが狙いである。

サウジや他の湾岸諸国からの資金が過去にトルコ経済を大いに助けた。その代わりにエルドアンはシリアの内戦でサウジやカタールとまったく同じ外交スタンスを取り続けたのである。今回もトルコ中銀の努力に加え、オイルマネーの流入でトルコリラの急落を止めた可能性がある。そうであれば、トルコリラは国民投票が終わるまで強い動きを続けるであろう。一方で国民投票の結果に関わらず、4月中旬以降は波乱含みの動きになると予想している。

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