【167】トルコウィークリー No.55 2017年2月18日

大統領の権限強化を目的とするトルコの国民投票は4月16日に行われることになった。エルドアン大統領はすでに選挙キャンペーンを始めているが、憲法改正が承認されるにはまだハードルが高い。直近に行われた3つの世論調査では賛成票と反対票が非常に近いことが明らかになっている。いずれも40%前後で推移しているが、一方でまだ賛成か反対か決めていない国民は20%近くいて、この人たちの動向が国民投票の運命を握っている。

今回クルド人の動向も気になるところである。東部に多く住んでいるクルド人の間でもエルドアンを支持している人の割合が35~40%いると予想されている。ただし、一昨年から続いているクルドテロ組織PKKとの戦いでトルコ東部は悪影響を受けていて、その不満が今度の国民投票に現れる可能性が高いと見ている。それに気づいたエルドアン陣営も直近ではシリアの北部にいるクルド人が自治区を設立することに反対しないと表明した。

トルコリラは対ドルで強い動きをしている。米国のFRBが3月に利上げを行うかどうかまだ不透明感強いので、トルコリラはしばらくレンジ相場が続くと見ている。下値は3.55で上値は3.75というレンジを形成している可能性が大きい。FRBが3月の利上げを見送っても国民投票までレンジを下にブレークすることは想定していない。一方でFRBの利上げと国民投票でエルドアンが負けるというシナリオが両方実現した場合にレンジを大きく上に突破するであろう。

(テキストのみで発信させていただいております。)