【160】トルコウィークリー No.50 2017年1月15日

エルドアン大統領の権限強化を目的とする憲法改正案はトルコ議会を通過した。1月15日(日曜日)時点でまだ審議されている項目も残っているが、行政運営を総理大臣から大統領に移行させる項目はすべて議会を通過している。新しい憲法では大統領は内閣の人事権を握り、必要と判断した場合にトルコ議会を解散することもできるようになる。トルコ議会の実質的な影響力は著しく低下し、トルコの政治システムはワンマン独裁制度に変わることになる。

しかし、憲法はまだ変わった訳ではない。議会を通過しても国民投票を行い、50%以上の支持を取り付ける必要がある。憲法改正を問う国民投票は4月上旬に行われる予定である。場合によってはこれを3月後半に早める可能性もある。現時点でトルコ国民の憲法改正への支持率は50%を下回っているので、国民投票はエルドアン大統領にとって大きなチャレンジになるであろう。トルコリラは連日安値を更新している中、トルコ経済の減速は目に見え始めて、大統領の権限強化よりも経済政策の方が重要ではないかと考える国民が増えているからである。

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