【143】トルコウィークリー No.45 2016年12月09日

「憲法改正案は本日トルコ議会で審議される予定」

トルコは日本のように議会制民主主義の国であるが、日本と違って議会は一つしかない。その代わり大統領職が存在する。トルコでは大統領がシンボリックなポジションで実権を握らない。議会を通過した法案は最後に大統領の承認を受けるが、大統領の拒否権は一度限り有効で、同じ法案が議会で再び承認された場合に大統領も承認せざるを得ない。しかし、エルドアン大統領は今までの大統領とは違うのである。エルドアンは正式的に与党の党首ではないが、実質は現時点でも与党AKPを支配しており、ユルドルム首相の力が非常に弱い。

エルドアン大統領は憲法改正を行って、大統領の権限強化を狙っている。憲法改正できれば、今の支配体制を正式的なものにすることができる。AKPは憲法改正を単独で行うための議席を持っていないので、他の政党の支持を獲得する必要がある。現時点でトルコの右派政党MHPが支持を表明しているが、両党を合わせても憲法改正を議会で承認する数に及ばないので、国民投票に持っていく形になりそうである。

その憲法改正案は本日議会に提出される予定だが、承認されれば来年の春先に国民投票が行われる。トルコ国内で憲法改正に反対する声も強いのでトルコの政治的な不安がますます高まると見ている。

(トルコウィークリーには、pdf資料は付属しておりません。)